家づくりの流れ③
工務店決定後、いよいよ施工開始
建築家に依頼した場合の大まかな流れ
約6ヶ月
STEP.11 工事請負契約
● 建て主と施工業者の間で結ぶ重要な契約です。
● 契約約款に万一トラブルがあったときの取り決めなども書かれているので、十分な説明を受けて納得した上で契約しましょう。
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着工
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起工式(地鎮祭)
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上棟(建て前)
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完成・引き渡し
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家守り
工事請負契約を結ぶチェックポイント
1. 契約書類一式を確認する。
● 工事請負契約書
● 契約約款
● 工事本見積もり(内訳明細書)
● 設計図書一式
● 工程表
※ 具体的な工期日程が明記されているか。
※ 最終的な図面が添付されているか。
※ 最終的な見積書が添付されているか。変更箇所などのもれはないか。
※ 膨大な書類になるが時間をかけて確認すること。受け取ってその場でサインしないこと。契約日に書類をそろえる業者や、契約を急がせる業者は要注意。
2. 契約約款をよく読む。
● 約款には、契約の権利義務譲渡の禁止、工事を変更や中止する条件、損害賠償、やむを得ない工期延長、請負代金の支払い、瑕疵担保責任についてなど、重要な取り決めが書かれているので十分に確認を。
● よく分からない部分があれば、納得できるまで施工業者に口頭で説明してもらいます。
● 建て主に不利な条件が盛り込まれていないかチェックします。
3. 建築確認申請の状況を確認する。
● 建築確認が取れないと工事はできません。
4. 工事費支払期日の確認
● 工事のどの段階で、どれぐらい支払うか、回数や期日と金額を確認しておきます。
● 契約時に3分の1、中間金3分の1、引き渡し時に3分の1というのが通常でしたが、着工後の倒産などによって負債をかぶることの無いよう、過払いの無いように支払期日や額を相談しましょう。設計者、工務店も、快く応じてくます。
建て主が工事現場をチェックするとき
● 現場では、施工業者や現場監督、職人さんと上手にコミュニケーションをとりましょう。
● 節目、節目のタイミングで現場を確認しましょう。
地鎮祭・地縄張り | 断熱材の施工 |
基礎コンクリート打ち | 木工事の完了 |
上棟式 | 竣工予定日の2週間前 |
屋根工事完了 | 竣工検査日(取扱説明) |
● 完成したら見えなくなってしまう土台や筋かい、接合部分などは写真に撮っておきましょう。記念になるだけでなく、将来のメンテナンスにも役に立つことがあります。
工事途中の変更はできますか?
工事途中での変更は、以前はわりとよく聞かれることでした。しかし、2007年6月に建築基準法が改正されてからは工事の変更は大変厳しくなっています。例えばサッシの大きさを変えるには、計画変更届を提出し、決済をもらってからでないと変えられません。建物の高さを減少する、床面積が減るなどの「軽微な変更例」以外の変更は、計画変更届という最初の建築確認と同じような手続きと手数料が必要です。 「軽微な変更」であっても、認定書をそろえて完了検査までに手続きを終えていないと完了検査手続きのやり直しが必要になり、手数料も二度払いしなければなりません。 そもそも工事途中で変更すると追加費用が発生することにもなるので、なるべく変更しないほうがいいでしょう。 少しの変更でも変更手続きのための手間と時間、手数料がかかるので、最初の建築確認を入念にするのはもちろん、工事途中の変更については建築家や施工者とよく相談してから決めましょう。